登下校だけ一緒の関係でも

生活

私には高校に入学してから、3年間一緒に登校した同級生がいました。それは同じ中学から高校に進んだというだけの関係で、特に仲が良かったわけでもなければ、部活動が一緒だったわけでもありませんでした。本当に登校のときだけ、一緒に過ごしたのです。

一緒に登校するだけでも、いろいろなことを話した

それでも3年間毎朝一緒に過ごすうちに、お互いのことをいろいろと話しました。中々進路が決められない私に対して、彼女は運動が大好きだから体育の先生になりたいけれど、勉強が好きではないから就職かな、と将来の地図を描き出していました。

定期テストの最中はお互いに寝不足をいたわりあったし、彼女と登校した朝の風景は私の高校生活の思い出になっているのです。高校を卒業してからは、彼女と会うことはありませんでした。彼女は私がまだ学生だった頃に結婚しました。きっともう孫がいたりするのでしょう。

なぜこんなことを思い出したかと言うと、昨日千葉県八街市で集団下校する小学生の列にトラックが突っ込む事故が発生したと報道されたからです。

毎日、一緒に登下校した思い出はきっと小学生たちの心の奥深くに根付いて、小学生たちが成長するのを支えてくれるはずでした。それはもう、かないません。私は自分の奥深くにあった、高校時代の朝の1コマが実はとても価値のある思い出だと再認識をしたのでした。

亡くなった子どもたちとそのご遺族だけでなく、ケガをして入院している子どもたちもとても気の毒でどう言葉にすれば良いのかわかりません。子どもたちのケガが癒えて、もとの生活に戻った時には、失ってしまった仲間のことを現実として受け入れなくてはならないからです。

アルコールとの付き合い方を考えた方が良い

事故を起こしたトラックドライバーは運転の前にアルコールを摂取していました。職場では、仕事の前にアルコールチェックをしていなかったために、飲酒運転を見過ごすことになってしまったとも考えられています。

しかし、飲酒をしたら自動車を運転してはいけないというのは、すでに常識になっていることです。しかも、仕事の前にはほとんどの人がアルコールを飲もうと考えないのではないでしょうか。

アルコールチェックに引っかかるから、アルコールを摂取しないのではなく、仕事に支障が出るから、アルコールを摂取しないのが、本当のはずです。今の日本では、この本当の理由をないがしろにして、アルコールチェックをしなかったのがいけない、と言いそうでなんだか不気味に思えます。

それにしても、一仕事終わったあとで飲むからアルコールは美味しいのではないでしょうか。仕事の最中から飲んでしまっては、元も子もないように感じます。それほどアルコールというのは、人を蝕んでしまうのでしょうか。

私もアルコールが絶対悪いとは思っていません。どちらかと言うと、私はアルコールが好きな方です。それでも、こんな事件があると、アルコールが好きな人の立場が悪くなっても仕方がないのかもしれないと考えてしまいます。

誰かの未来を奪って、誰かの思い出を台無しにして、それでもアルコールを飲む価値があるとは私には思えないのです。

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