毎朝、新しい記事を探しに行くのが楽しみになっていたブログがありましたが、更新するのをやめるそうです。とても残念です。
私が楽しみにしていたブログは…
ご存知の方も多いでしょうが「すべてがユルい春子の日記」というタイトルのブログ。私も数回紹介しています。最近は同居しているお母さんについて書かれていることが多かったです。
お母さんは90歳で要介護4だそうです。お母さんはもう食事は食べたくないと主張しており、自分で歩いてトイレに行くなどの日常生活を送るのも徐々に困難になっていました。そのお母さんとの生活を春子さんは面白い新発見であるかのようにブログに書いています。
親が介護が必要になると、どうしても子どもの側はネガティブになります。そして、自分の気持ちよりも世間のことを気にするようになります。
こんなことをしたら世間から冷たい子どもだと思われるのではないかとか、(世間で言われている通り)余計な処置をせずに見送ってあげた方が良いのではないかとか、私はこんなことばかり考えていたような気がします。
しかし、春子さんは違いました。眼の前に起こっている事実をそのまま受け止めて、偏見や思い込みなく春子さんが感じたことだけを書いています。これがすごく面白いのでずっとブログを読んでいたのです。
自分が偏見や思い込みに縛られていることを知る
例えばお母さんに胃ろうの処置をしたこと。今、大体の人が口から食べられなくなったお年寄りに胃ろうの処置を施すなんて…と思うのではないでしょうか。春子さんはお母さんが望むならやってみようと、胃ろうを作るために病院に何度も嘆願します。
結果、胃ろうは完成。お母さんの栄養状態はみるみる回復したそうです。私は自分でも知らないうちに、お年寄りに胃ろうを作るのは良くないことと思っていたようですが、胃ろうが完成して肌艶が良くなるお年寄りがいること、そしてそれを心から喜べる人がいることを知りました。
私にとっては新鮮な発見だったのです。
ブログの更新は止まるけど
いくら栄養状態が良くなっても確実に老いは進行していきます。お母さんはトイレに行くのも難しくなりました。そしてベッドに腰掛けることさえできなくなっていきます。それは春子さんにも止めることができません。
進行する老いの様子も事細かく描かれており、読んでいると次はどうなってしまうのかと思うこともありました。そんなときに春子さんはブログの更新を止めると宣言したのです。お母さんとの時間を大切にしたいと最後の記事には書かれていました。
私は今、お母さんの様子を知りたいような知りたくないような複雑な気持ちですが、春子さんのブログで老いは避けて通れないけど、それでもそんなに悲観しなくても良いのではないかと学んだように思います。更新が止まるのは残念ですが、仕方がありませんね。
私も自分にとって初めての老いを春子さんのように、面白がって生きていければ良いですね。