実の母が亡くなって5年目になるので、すっかり忘れていましたが、明日は母の日ですね。自分の母と夫の母が元気だという人には、気が重いイベントのような気がします。
気が重いイベント
私は結婚したときに、夫の母がすでに亡くなっていたので、実家の母のことだけ考えればよかったのですが、それでも気が重かったです。昭和11年生まれで、父が病気で倒れてからは1人で働いて家計を支えてくれた母に、感謝の気持ちを伝えるのは当然のことのように思われますが、私にはその事実が重いプレッシャーとなっていました。
それに母は何を贈っても、素直にお礼をいわない人でした。身に着けるものには好みがあるから、贈ってもらっても困るといわれたので、お菓子を贈ると健康に悪いからいらないといわれ、花を贈ると枯れてもったいないからムダ遣いをするなといわれました。でも、何もしないと私のことはどうでもよいのね、といわれるので、毎年5月になると本当にどうしようかと悩んだものでした。
自分の母親でもこうなのだから、夫の母に喜んでもらうのは至難の業です。ただ、もとは他人どうしだから、多少気に入らなくても、文句はオブラートに包んでいってくれるかもしれませんね。ただ、こんなことを繰り返していたら、誰でも嫌になってしまうと思います。
物を贈るだけがプレゼントではなかった
本当に私が贈ったプレゼントが不要だったのだな、と感じたのは、母が亡くなって遺品を整理していたときです。独身時代から私が贈ってきたバッグやブラウスがほとんど使われた形跡がないまま、ゴロゴロと出て来ました。
考えようによっては、もったいなくて使えなかったのかもしれません。でも、何十年も贈ってきて、何1つ愛用してもらえなかったわけですから、ムダなことをしたと思い知らされました。
実の親子なんだから、「母の日はどうする?」と一言聞いてもよかったです。物がダメなら、お小遣いをキレイなご祝儀袋に入れてあげるなど、別の方法もあったはずです。
母の日も最初が肝心
結婚して母が増えた人は、最初にプレゼントを贈る前に、母の日はどうしたらよいか、相談できるとよいですね。夫の母なら夫に直接聞いてもらうとよいでしょう。『そんなことを直接聞く?』と驚かれるかもしれませんが、母の日は毎年やってきます。
最初の何回かはよいですが、回数が増えるとともにプレゼントに困ることもあります。子どもが生まれて忙しくなると、母の日どころではなくなるかもしれません。母の側でもそもらいっぱなしでは、そのうち負担になるかもしれません。
最初に母の日をどう過ごすか、よく話し合えると、後がグッと楽になると思います。みんなで集まって食事をして楽しむのも、立派な母の日の過ごし方だと思います。
私の母は、こんなこともいっていました。
お前だって、もう母になったのだから、私に贈ることばかり考えなくてもよいんじゃない?
もしかしたら、母も母の日の義務的なプレゼントが負担になっていたのかもしれません。
後から、母の日の残骸に向き合うよりも、楽しい思い出を作った方が、母(義理の母も)にも子にもきっとよいはずです。