長男の悲しみが噴出。夫の悲痛な叫びに私が考えたこととは

夫の弟が、今住んでいる部屋を来月末には退去しなくてはならなくなりました。部屋探しが始まりましたが、当然のように（夫の弟は54歳で無職、持病ありなのです）なかなか決まりません。

弟は自分の置かれている状況を直視できず（自分からしないのかもしれません）、自分から行動することもほとんどないようです。夫が、住まいに困っている人のために自治体が用意してくれている団地があるはずだから、調べてごらんと言うとやっとスマホで検索するという有様です。

夫が何とかしないといけないのか？
夫は勇気を持ってできないと言うべき
突然、金は出さない宣言をした夫
夫の心から出た叫び

夫が何とかしないといけないのか？

今はとりあえず住むところを探すことで夫も弟も手一杯ですが、住むところが見つかれば、今度は生活のことも考えなくてはなりません。弟が年金をもらえるようになるまでには、まだ数年かかるからです。

夫の心労はピークに達しているように見えます。毎日、仕事から帰ってくると、疲れたと繰り返し言いますが、言いながら酒は必ず飲みます。疲れているなら、酒は飲まずに寝た方が良いと私が言うと、「飲まないとやってられないんだよ！」と語気を荒げます。

昨夜は弟から電話があり、夫は通話中は努めて穏やかにしていましたが、通話が終わった途端に弟への文句が止まらなくなりました。私は「ここから先はもうできないと、はっきりと伝えるしかないよ」と返事をするしかありませんでした。

金銭的な援助にも限りがありますが、人間は精神的にもきっと限りがあるのだと思います。自分以外の人間のことを四六時中考えて、その人の気にいるようにしてあげることなど、私たちには無理でしょう。

それに、私たちが弟の首に縄をつけて引っ張って来るわけにはいきません。弟が主体的に動くしかないのです。夫は弟が手伝ってくれ、と言ったときにそれを手伝えば良いのではないでしょうか。

夫は自分が弟を何とかしないと、と強く思っています。そうでなければ、弟は他の親戚に助けを求めに行き、迷惑をかけることになる、そうなれば自分の立場はないと言うのです。自分がやってやらないと、弟は野垂れ死ぬとまで言っていますが、本当にそうでしょうか？

夫は勇気を持ってできないと言うべき

弟だっていくら精神疾患があるとは言え、長年企業で働いた経験もある立派な大人です。側に頼れる人がいないとわかれば、自分である程度は何とかできるでしょう。彼はやってくれる人がいるから、それに甘んじているのではないでしょうか。

弟はどこまでを兄である夫に頼って良いものか、その距離感がわからなくなっているだけだと私には感じられるのです。だから、私は夫が自分を守るためにも、弟とは精神的に距離を置くべきだと思います。勇気を持って、これはできないと思うことがあれば、弟に伝えるべきです。

実は今からもう10年以上前に、夫のすぐ下の弟（次男。今回問題になっている弟は三男です）が妻子があるのにもかかわらず、別の女性と子どもを作って自宅を出て行ったことがありました。経済的に困った次男は、夫のところに援助を求めてきたのです。

突然、金は出さない宣言をした夫

夫は言われるがままに数回次男に援助をしましたが、状況は改善せず、援助の求めが止むことはありませんでした。そして夫は突然、これからは相談にはのるけれど、もうこれ以上金は出せない、と弟に伝え、以降は絶縁状態になっています。もちろん、次男が非常識だとは思いますが、もともとは夫が金を出したことが良くなかったと思います。

なぜ突然金を出せなくなるのか、次男にはわからず、逆に腹を立てるのではないかと思いましたが、そのとおりの反応をしたようです。もちろん身体も精神も疲弊して、その上金銭面にも負担を強いられるわけですから、夫は気の毒です。

しかし、相手も今までは大丈夫だったのに、なぜ突然拒絶するの？と思ってしまうのです。両者ともに気の毒な結果になってしまいます。自分のできることと、できないことを相手に伝えておけば、お互いに傷が浅くて済むかもしれません。

夫は私の言うことは耳に入っていないでしょう。そして、ギリギリまで弟に付き合い続けるでしょう。次男弟のとの付き合いが途絶えた今、三男弟は夫の大事な親族ですから、これも仕方のないことです。

きっと夫は長男として大切にされたけれど、長男としての責任もきちんと果たすようにと育てられたのでしょう。