門送りは全国で行われている?服装にいつも迷うが、ルールはあるのだろうか

門送り タブー

門送りってご存知の方も多いでしょう。門送りと書いて「かどおくり」と読みます。誰かが亡くなったとき、葬儀に参列しない人でも門口に立って、亡くなった方を見送るのが門送りです。

事情があって葬儀に参列できない人(例えば小さな子がいて参列が難しいとか、年を取って歩行が困難な場合)も短い時間で見送りができますし、香典などを出すわけではないため、香典返しの心配もありません。故人を偲ぶことだけを考えた、大変良い風習だと私は思っています。

何を着れば良いのか、いつも迷うから嫌だ

ただ、この風習は短い時間で終わるために、これと言ってマナーがないように感じます。例えば門送りのために喪服を着なくてはいけない、などとは誰も言いません。しかし、喪服を着ても良いので、私はいつも迷います。

普通の服でいいんだよ、という言葉の通りに家にいるままの服装で立ったら、周りはみんな喪服姿で形見の狭い思いをしたことがありますし、反対に『じゃあ、今回はきちんと喪服を着よう』と出かけると、周りは普段着ばかりで浮いてしまったこともあります。

今回、ご近所に住む遠縁の女性が亡くなったため、久しぶりに門送りに立つことになりました。また、気まずい思いをするのが嫌だったため、今回は向かいの家の奥さんにわざわざ「どうしますか?喪服を着ますか?」と聞きに行ったのです。

実際、女性は喪服の人が多かった

そこでお互いに暑い季節だし、普段着で良いということになりましたが、実際に門送りに立ってみると、男性は普段着の人が多く、女性は喪服の人が多かったです。亡くなった女性が民謡会などさまざまな活動をしていたため、その仲間が女性の死を悼むために喪服で集まったようでした。

通夜に参列するのは男性が多いため、女性は門送りが故人との最後のお別れになることが多く、通夜に参列するのと同じ気持ちで門送りに立ったのだと思います。こうしてみると、門送りの服装は故人との関係、これから葬儀に参列するか否かを考えると決めやすいのではないかと思います。

私は本当に家にいるときのままの服装だったため、やはり今回も多少の気まずさは感じました。こんなときに、普段着であっても黒のものを持っていれば良いのかもしれません。たとえ普段着でも、材質が何でも、色が黒ならば葬儀に関係したとき、自分が引け目を感じずにいられるのではないでしょうか。

しかし、冬ならともかく(実際に冬物は葬儀に使える黒い服を数点持っています)、夏に黒って着ないんですよね。それにどうしても洗濯の回数が多くて、夏の服は色褪せしやすいし…

大切なのは自分の気持ち?

夫は直前まで「気持ちが大切だ!格好なんて何でもいい。たとえ赤い服を着ていたって、その人に悼む気持ちがあればいいんだ」と大見得を切っていたくせに、その場の人たちの格好を見たら、急に私にも「せめて襟のあるものを着たほうがいいんじゃない?」などと言い出しました(直前にそんなことを言われても、私も困ります)。

と言うことで、今回も最適解は得られなかったです。気まずいと言っても時間にして30分程度のことですから、気まずいのを我慢する気持ちといちいちブレない精神があれば、門送りに何も問題はないのかもしれません。

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