いろいろと依存しながら生きている

健康

私の夫は酒が大好きです。私と夫が知り合ったのは大学2年生のときで、すでに成人していましたから、私が知っている夫は常に酒を飲んでいました。大学卒業後、結婚する前に、夫は失業して一時アルバイト生活になり、そのときはパチンコにものめり込んでいました。

パチンコを辞めた分、酒に依存?

パチンコは結婚してからもかなり長い間、続いていて勝手に生活費を持ち出して、私とケンカになることもありました。そのパチンコをしなくなったのは、次女のためです。次女が小学6年生のときに生活費を持ち出して使ってしまったことがあったのです。金額はわかっているだけでも3万円、小学生が使うにはあまりに大きな金額でした。

夫は次女の姿に、自分の姿が重なったといっていました。「俺のせいで、(次女は)こんなことをするようになってしまった」この一言を最後に、夫はパチンコを辞めました。あれからもう10年以上がたちますが、パチンコは1回もしていません。

しかし、それ以来、酒が夫のもっとも大きな楽しみになってしまいました。つまみの心配もしなくてはならないし、発泡酒は飲めない、といいます。焼酎も限られたメーカーのものしかダメなので、私にとっては面倒です。私もかつては、自分へのご褒美などと称して、毎晩酒を飲んでいましたが、酒にこだわる夫を見ているうちに、段々と覚めてきました。私は、今では週に1度飲むかどうか、という感じになっています。

私は糖分に依存?

夫のことばかりいってきましたが、私もそんなに褒められたものではありません。私は甘いものが大好きです。 体調の悪いときに、糖分を摂ることで気分がよくなったりするときがあるので 、自分でも糖分に依存しているのではないかと感じています。

夫のおかげで(?)アルコール依存の危機から脱しても、糖分に依存するようになっては結局同じことのようにも思います。もともと酒類には糖質が多く含まれているものが多いので、お酒を辞めた人が糖質を補いたいと、甘いものに走ることは珍しくないようです。

私は昔から胃腸があまり丈夫ではないので、それほど多くの甘いものを1度には食べられないので、多少は体を守ることになっているのかな~、と1人で勝手に思っています。また、甘いものはいくら食べても、酒を飲んだときのように急にわけがわからなくなることもありません(長い目で見れば、糖分を摂りすぎることは、体と精神に影響を与えると思います)。これも多少は私の気休めになっています。

夫は真冬の飲み会の帰り道で、側溝に落ちて意識を失っていたことがあります。 酒の飲み過ぎでわけがわからなくなることは、周りに迷惑をかけるだけでなく、1晩で自分の命を失う危険もあります。アルコールへの依存の破壊力はかなり大きいのではないかと思います。

人は依存しやすい?

しかし何にも依存しないで生きていくのは、思ったよりも大変なことのようです。私の母は生前、便秘薬に依存していました。私が物心ついてから、亡くなるまでずっと便秘薬がなければ、排便ができないといい続けていました。そして私にも1日でも排便がなければ、薬を飲むようにと強く勧めてきました。

私の長女は精神的に不安定になると、水を飲みます。先日、水中毒についてのテレビ番組を見て、自分で私もあれくらいは飲んでしまう、といっていました。これも不安定になった精神を水を飲むことで紛らわせる、水への依存ではないでしょうか。

依存すると不自由になるのが嫌だ

何かに依存することの何が嫌なのかというと、その何かが無くなったらどうしようと、感じる不安が嫌です。それは、その何かに縛られていることに他ならないからです。もちろん人には酒を飲む自由、甘いものを食べる自由もありますが、自分の体の声を聞いて、今日は辞めておこう、と考える自由も持っているはずです。

でも、依存傾向が高くなると、辞めておこうと考えることができなくなります。本当は胃腸を休ませた方が、次の日においしく飲み食いできるはずなのに、それができなくなるのは実はとても不自由なことではないでしょうか。それに自分の欲求に、翻弄されるのも悔しいです。わざわざ欲求のために、時間や天候を考えず、車でコンビニに駆けつけるのは、翻弄されているからでしょう。

糖分はアルコールなどよりも私たちの生活に浸透しているために、避けるのもアルコールよりも難しくなりそうです。そうすると夫よりも私の方が、深刻な問題を抱えていることになるのかもしれません。

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