12月5日は夫の父の命日でした。夫の父母は早くに亡くなっていて、私と結婚した後に、同じ敷地内に住んでいた祖母と祖母の姉が亡くなっているので、私はたまに誰かの命日を忘れてしまいますが、なぜか夫の父の命日だけは忘れません。
12月にはいろんなことが身にしみる
自分の父親が脳出血の発作を起こして生死の境をさまよったのが、12月だったからでしょうか。12月に起こる不幸は他のときよりも、重くのしかかってくるような気がするのです。
私の父が倒れたとき、私は中学2年生でしたが、年末の街は活気に満ちて、みな忙しそうで自分だけが取り残されているように感じられました。父が倒れたというだけでも、重苦しくて逃げ出したいように思っていたのに、亡くなってしまうというのは、夫たちはどんなに辛かっただろうと思います。
夫の父は忘年会に出席した後、家に変える途中の車で交通事故にあったのです。同じ車には義理の弟(自分の妹の夫)も一緒に乗っていて、やはり亡くなってしまいました。夫の祖母は頼りにしていた長男と娘婿を同時に亡くしたことになります。夫の父は39歳で、夫は9歳だったということです。
私の父は脳出血の発作の後、働けなくなってしまい、母が代わって家計を支えなくてはならなくなりました。母は大変だったと思いますが、父が生きていたおかげで、私は孫の顔を見せることができました。辛いこともありましたが、いつも辛がっていたわけではなく、笑ってしまうこともたくさんあったので、それができなかった夫の父とその家族はやはり気の毒だったと思わずにはいられません。
過去の人たちを慰めたかった
だから、私は毎年忘れずに12月5日には、花を買います。最初は会ったこともない夫の父の死を悼む気持ちが自分にはあるのだと思っていたのですが、最近実は違うということに気が付きました。
私が痛ましいと思っていたのは、夫の祖母であり、夫の母であり、夫の叔母であり、夫自身だったのです。夫の父が亡くなったことで、人生が変わってしまった人たちを私は慰めたかったのかもしれないと思うのです。
今年の12月5日にも仏花を買ってきて飾りました。この季節、いくら暖房を付けていても、花は驚くほど長持ちします。毎日花を眺めるたびに、今年もあと少しだと思うのもいつものことです。
あと少し、何事もなく過ごして行きたいと思っています。誰も悲しい思いをしないように、無事に1年が終わって欲しいです。12月は事故や病気が増えるような気がします。どうか、これを読んでいる方は気をつけてお過ごしください。
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