我が家の敷地内にある古い倉庫を解体することになりました。かつては人に貸していたこともありましたが、今はほとんど使わなくなっており、ハクビシンやアライグマなどの野生動物が出入りするようになっていました。
解体前につまずいた?
私たちも気持ちが悪いし、野生動物がが他の家に迷惑をかけるかもしれないと思い、解体を決意したのです。解体業者に見積もりを出してもらい、いよいよ工事にかかるかと思っていましたが、業者から思わぬことを言われました。
建物を解体して土地を更地に戻すときは、業者が役所に届け出を出す必要があります。その手続に業者が役所に行ってくれたところ、我が家の倉庫は本来は必要であるにも関わらず(すぐに移動できる、取り壊せるものなら登記は必要ないそうです)、登記されていないと言われたそうです。
業者もいういった例は今までになかったそうで、「どうしたら良いでしょう?」と我が家に相談してきたのです。そもそも登記されていない建物を解体するのに、届け出を出す必要があるのかがわからないと言っていました。
実際はどうということもなかったけど
それで、昨日夫と私が市役所に行って相談をしてきました。結果は改めて登記をし直す必要はなく、未登記の建物を解体するときの書類に記入・提出してくれれば良いということでした。夫は登記をしていないことをかなり心配していたので(登記をし直す必要があると費用がかかることを心配していた)、とてもホッとした様子でした。
私も登記を改めてするには、費用もかかるだろうがそれ以上に手間暇がかかると思っていました。それがあっけなく終わってしまったので、ホッとすると同時に拍子抜けしました。
私たちが幼かった昭和の時代。我が家がある地域は農村だったため、どこの家も敷地は広く、納屋や倉庫などは建て放題だったようです。そして一々登記などはしていなかったのでしょう。我が家の場合は、夫の父母がかなり早い段階で亡くなってしまったため、すべての建物の相続がきちんとされていませんでした。
終活は大切だと思う
そのような状態で登記をきちんとしようと考える人は我が家にはいなかったのでしょう。結局、後の始末をきちんとする人がいなかったつけが、すべて夫に回ってきているわけです。今、終活という言葉をよく聞きますが、それはとても大切なことだと思います。
夫の父は30代、母は50代で亡くなりました。普通に考えるとまだまだ亡くなる年齢ではありません。だから、後始末がきちんとできていなかったことを私は責めようとは思いません(責めても仕方がないし…)。しかし、夫は仕方がないとわかっていても、責めずにはいられないようです。
そのときできることはすべてしておくこと。これが終活には大切なのではないでしょうか。売れるものは売る、壊せるものは壊してしまう、手続きはきちんとなされているかを確認する、などです。今すぐにやることではない、と思うことがあるかもしれませんが、人間は自分が亡くなる時期がわかりません。
夫の父母も夫に負担をかけようとしていたわけではないと思います。まあ、この倉庫を壊したとしても、まだ残りがあるのです(現在車庫として使っている古い倉庫がある)。今すぐに壊すと固定資産税が倍増します。私と夫の終活はまだまだ終わりそうにありません。
終活をせずに亡くなった夫の父母、そして私たち家族と敷地内同居をしていた祖母。この人たちを責めるつもりはないと言いましたが、ラッキーだったな~、とは思ってしまうのです。