先日、都内の中学・高校で入学式に新入生の制服が間に合わないという事態が発生。制服は1つの業者が販売していたために、次々と制服の発送が遅れ、入学式が明日に迫っても、制服が届かない学生が続出したのです。
ニュース番組でも報道されたので、まだ記憶に残っている方もいるのではないでしょうか。制服が間に合わないなら、私服で式に参加して良いと学生に伝えた学校も多く、中学の制服を着用して良いとした高校もあったそうです。
まだ制服が来ないことに憤りを隠せない母親、涙をこらえている娘の映像を見ていて、私はついていけないな、と思わずにはいられませんでした。代金だけをだまし取られたというなら気の毒ですが、どうやら遅れてもちゃんと制服は届くようなのです。それなら制服が届くのを待つしかありません。
必ず届くのなら良しとしよう
数年前に成人式の振り袖が届かないと問題になったことがありましたが、あれは正しく代金だけをだまし取られたので、とても気の毒でした。確かに入学式に着古した制服を着るのは嫌かもしれません。しかし、言っても仕方のないことは確かにこの世にたくさんあります。不愉快なことかもしれませんが、自分の子どもには、この先これくらいのことは笑い飛ばせる人間になって欲しいと、私なら思います。
これは私が子育てをしている世代とはかけ離れた年齢になってしまったからなのか、だからこんなに冷淡なのか、と少々後ろめたく感じていましたが、私とは立場が違っても同じように感じた方を見つけて、ちょっと嬉しくなりましたので、紹介したいと思います。
このブログを書いているkororiさんは、成人式の振り袖にも興味がなかったとか。私も私の2人の娘たちもやはり振り袖には興味がありませんでした。
世間一般の常識が当てはまらない人もいるはず
娘たちの成人式のときには、夫に散々文句を言われましたが（振り袖姿が見たかったと文句をタラタラ言われました）、娘たちの気持ちは覆りませんでした。私は「パパが可愛そうだから、親孝行だと思って振り袖を着てあげたら？」と言いましたが、長女の返事はこうでした。
じゃあ、パパのために私が我慢をしなくちゃいけないの？私の成人式なのに。
夫にお前たちは変だと言われ、ちょっと嫌でしたが、他にも同じように感じている人がいるのを見ると、まるで仲間を見つけたように嬉しくなりました。誰もが世間一般の常識に当てはまるわけではなく、振り袖や制服に興味がない人、それがかえって重荷になる人もいることをみんなが認めてくれることは今流行りの多様性社会にもつながるように思います。
娘は一連の制服についての報道を見て、こうも言っていました。「この事自体が、きっと将来良い思い出になるよなかなかこんな経験はできないよね～」
日本もこれから変わっていくかも？
私はこれがニュースになるのは日本が平和な証拠だとも思います。ただ、制服を間に合わせることができなかった業者はもう信用を失ってしまったのではないでしょうか。どんなことでも、1つの業者が独占するのはリスクがあることだとも思いました。せめて2～3社で制服を販売していたら、ことはここまで大きくならなかったのでは、と思えてなりません。
入学式には新品の制服、という常識もこれから変わっていかなくてはいけないのかもしれませんね。今まで何でも予定通りに運んでいた日本が特別だったとも言えるのではないでしょうか。
よろしくお願いします。
