役割分担についての疑問

生活

先日新聞を読んでいたら、ヤングケアラーについての記事が載っていました。シングルマザーのお母さんはうつ病のため、その体調を気遣いながら生活をしている女子高生の話でした。

お母さんは体調が優れないと夕食の支度ができないので、すかさず女子高生が「今日はカップ麺にしようか」などと声をかけて、お母さんの心の負担を軽くしているということです。また、不安が大きくなったお母さんの話を毎日何時間も聞かされるので、自分の心が疲れてしまっているようでした。

確かに支援は必要だけど

思春期の子どもが一方的に大人の話を聞かされるのはとても苦痛だと思います。ましてや相手は精神的な病気を抱えています。健康な大人でもそういった人の話をずっと聞くには、ある程度のテクニックが必要でしょう。

記事を読んでいて、お母さんが医療機関でしかるべき人に話を聞いてもらえるような支援が必要だと強く思いました。ただ、私には心に引っ掛かったことがありました。

それは女子高生がお母さんにご飯を作って欲しかったけれど、我慢をしたという内容です(確かハンバーグが食べたかったけれど、カップ麺で我慢したのでした)。

お父さんも同じことを言われるか?

お母さんは精神的な病を抱えながら事務員として働いています。月給は15万円だそうですから、1日の勤務時間も長いでしょう。健康な人でも1日働いて帰って来た時に、食事の支度をするのは大変です。これには覚えのある人も多いはずです。

しかもこのお母さんには病気もあります。普通の人と同じことを求めるのは酷だと感じるのは私だけでしょうか。

もしこれがお父さんだったら、同じことを言われるのか私は考えてしまいました。同じことを言われたとしても、お父さんはもっと堂々としていられるように思います。「俺は働いてい疲れているんだ。ハンバーグは買ってこよう」、こう言えるのではないでしょうか。

食事の支度に性別は関係ない

もし娘さんに食事はお母さんが作るという強い思い込みがあるのなら、とても不幸なことです。食事を作れないというだけで、お母さんは罪の意識に苛まれ、娘さんの方は自分が不幸な状況にあると思い込んでしまいます。これでは首の締め合いです。

2人に必要なのは助け合いです。首の締め合いではありません。食事は愛情を表わすものではなく、栄養を補給することが一番の目的のはずです。

栄養は誰でも生きていく上で摂らなければならないため、誰が食事の支度をするのかは問題ではないと思います。誰も支度ができなければ、冷凍食品やお惣菜を買って来るのでも良いのです。高校生である娘さんはお母さんが食事の支度ができないことを問題にするのではなく、どうやって食事を調達するのかを考えるべきです。そして食料調達に性別は関係ありません。

しかし、今高校生である娘さんにも性別による役割分担が根付いているのは、私たち大人が原因のはずです。誰も幸福にしないこの思い込みを早く捨て去らないと、永久に同じことの繰り返しになってしまいます。生きるために必要な料理などの家事が私たちの首を締めることはあってはならないことです。

私は料理を女性の役目として考えないことから、役割分担に対しての思い込みも消えていくのではないかと思っています。長い間かかって蓄積されたものを壊すには、もっと長い時間がかかるのかもしれません。でも、少しでも思い込みが壊れれば、生きやすくなる人が増えるかもしれません。

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