ちょっと前のことになりますが、フジテレビで行っていた世論調査に不正が見つかりました。架空の回答を作ったそうで、総計2500件の回答が捏造されたのです。
世論調査を警戒していた
我が家にも、世論調査にご協力くださいという電話がかかってきます。中にはこの世帯で一番年下の方に回答をお願いしたいので、電話を変わってくださいと言われたこともありました。
家の固定電話にかかってくるというだけでも、こちらはセールスではないか、勧誘ではないかと警戒心を強くしています。そこへ他の家族に変われなどと面倒なことを言われるので、私は今忙しいので、と言って電話を切ってしまうことが多かったです。
ところがこれは誤解でした。回答者の年齢や性別が偏らないように配慮をしているために、先程の「この世帯で一番年下」などという要求が出て来るそうです。固定電話は電話を取る人が決まっていることが多いため、電話に出た人にそのまま回答してもらうと、偏りが出てしまうのですね。
回答拒否が不正の原因
回答が捏造された背景には、固定電話への警戒心があるそうです。回答を拒否する人が増えたことで、より多く電話をかける必要が生じて、担当者の負担は増えてしまいました。確かにいくら電話をかけても回答してもらえないばかりか、迷惑がられたり、ときには怒られたりするかもしれないと考えると、想像するだけでも心が折れてしまいそうになります。
私自身、忙しいときに電話が鳴ると、イライラしたことがありますし、邪険に断ったこともあります。私に電話をかけた人も、心が折れてこんなことを考えたかもしれません。
いくら電話をかけてもムダ…。もう、仕方がない。答えてもらったことにしよう。
そんなことが重なって回答の捏造という不正が行われたとしたら、回答を拒否した私たちにも責任があるのかもしれないと思います。知らずしらずのうちに、私が不正の片棒をかついでいたとは驚きですし、心が痛みます。
固定電話はどうしてこんなことになった?
私も以前はそれほど警戒せずに固定電話に出ていました。携帯電話の普及で、今個人的な連絡は、固定電話にはほとんどありません。忙しいときに無理をして出ても、大抵はセールスや勧誘の電話ばかりです。中には詐欺の場合もあるでしょう。これでは世論調査のお願いがかかってきても、素直にはいそうですか、と言えるわけがありません。
回答を拒否する私たちにも責任があるとは思いますが、セールスや勧誘をする企業にも責任があると思います。偏りのない国民の声を集めようとしているメディアの邪魔をしないように、固定電話へのセールスや勧誘を止めて、固定電話への警戒心を少しでもなくしていく必要があります。
世論調査のお願いは携帯電話にもかかってくるそうです。これまた知らない電話番号からの着信にどれだけの人が出るのか疑問がありますが、これからは私も心を入れ替えて、世論調査に協力したいと思います。
いきなり国を良くすることはできませんが、自分にできる小さなことから始めていくほかはないと思っています。