無事に転院した夫の弟。転院する途中で一度部屋に立ち寄りました。病院に持って行きたいものがあるなら、と夫が申し出たのです。
私は初めて弟の部屋に入りました。夫の話では物が多すぎて、大変なことになっているということでしたが、私はそれほど驚きませんでした。汚いという感じはなかったからです。
物が多いのにも違いがある
実は我が家の長女も物を捨てることができず、部屋はひどい有様です。しかし、弟の部屋と長女の部屋には大きな違いがあるように私には思えました。
長女の部屋には秩序はありません。好きなところに好きなものが置いてあります。使ったものは使った場所に置きっぱなしです。
弟の部屋は確かに物が多いのですが、本なら本、TシャツはTシャツときちんと分類されて、揃えて積み上げてあるのです。本もTシャツも角は揃えられて、きちんと並べてあります。掃除もしているようで、ホコリや汚れは見当たりませんでした。
私は弟の部屋の中を見ているうちに石垣を連想してしまいました。それは自分以外の人間を弟が拒絶するための石垣に思えました。それに比べると長女の部屋は秩序がないだけでなく、とても汚いです。ホコリもあるし、汚れは…見たくないので見ていません。しかし、人を拒絶するような感じは受けません。
部屋を見て心が痛んだけれど
今回入院する前から、うつ病で休職をしていた弟は、休職中に糖尿病も発症していました。人を拒絶するような部屋に閉じこもって、どんなふうに過ごしていたのでしょうか。そしてそれを今見ている夫はどんな気持ちなのでしょうか。夫も弟も可愛そうですが、こういうことは周りが何とかしてあげられることではないような気もします。
私は次女が数年前から引きこもっているので、弟のことまでは真剣に考えていないのかもしれません。しかし夫にとっては実の弟、実の娘ですから、私よりも大きい心配と負担がのしかかっているのではないかと思います。
今は弟がまた以前の通り、一人で暮らせるようになることが目標になっています。取り敢えず仕事や社会生活といったことはその後に考えることにします。
しかし、一人で暮らせるほどに弟が回復したとしても、また以前と同じ生活に戻ってしまうと、もう一度倒れてしまうのではないかという不安もあります。キリがないので、もう止めておきます。
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